催眠と聞くと、催眠術としてテレビやショーで見るように、催眠術にかかった人が意識をなくし誘導されている様子などから、インチキではないかと感じる方や、そもそも何の役に立つのかわからない、怪しいと思う方も多いでしょう。本来催眠は、心理的な悩みを改善する目的で行われる催眠療法として施されるものであり、娯楽を目的に行われる催眠とは大きく違います。催眠状態はうたた寝をしている時にも近いといわれており、心身がリラックスしているときに入るものだそうです。そして、催眠療法とは意識が明確な状態の顕在意識が優位にある状態から身体を緩めることで、人の意識の9割を占めているという潜在意識に働きかけて対人恐怖症やあがり症等などを治療するものです。催眠療法はヒプノセラピーとも言われ、普段は認識していない怖れやトラウマの原因に向き合うことや、思い込みに気づくことができ、考え方や信念、行動などを変える事ができます。

まだまだ認められていない日本の催眠療法の現状

催眠療法はアメリカでは積極的に行われており、催眠療法の博士号が存在しますが、日本では現在、催眠療法は医師免許取得の際に習得しなければならない技能とされておらず、有効な療法として日本医師会からの承認がないのが現状です。しかし、日本催眠医学心理学会認定の「催眠技能士」がいます。医療現場では、医師や看護師が催眠療法を学ぶ動きがあり、催眠療法を取り入れているクリニックもあります。催眠状態は、トランス状態や変性意識状態とも言われ、催眠療法は、アメリカでは積極的に行われていますが、日本で受けられる医療機関は限られており、手軽に受けられる療法であるとは言えないのが現実です。このような状況にあるため、存在しない資格を看板に掲げ、催眠療法まがいな行為を施す者が存在するのも現状です。

催眠と洗脳、マインドコントロールの違い

催眠は、かかりたくないと強く思っていればかからず、催眠状態から自分で覚めることができるもので、催眠にかかるかどうかを自分でコントロールできますので、施術者に対し信頼が持てない場合や、本人がかかりたくないと思っていればかかることはありません。催眠を受けるという事は、本人が何らかの問題を克服したいという事ですので、本人がその問題を自覚していることと、自身に訪れる変化を受け止めるという覚悟が必要です。また催眠は、精神的あるいは肉体的に苦痛や圧迫を敷いてその人の思想や行動を変えてしまう洗脳や、他人の思想や情報、行動をコントロールし、その人の意思決定を特定の結論や行動へと誘導するマインドコントロールとは全く違います。この違いをきちんと理解し、催眠療法を受ける際に本当に有効な方法か見極めましょう。